レンタカーのシミュレーション
「空港整備法に基づく空港」は、表3-1のように整備・管理主体によって第一種、第二種、第三種に分けられており、空港整備特別会計からの補助率も種によって異なるが、この分類基準は実態にあわなくなってきている。
たとえば、第一種空港は「国際線に必要な空港」と定義されているが、現在では第二種、第三種の空港の多くが国際線を飛ばす時代になっている。
また、第二種と第三種で利用者数について差がない空港もでてきている。
「その他の飛行場」の大部分は、滑走路長の短い小型機用の飛行場であり、第三種空港に比べて補助率は低いがこれも第三種空港との性格上の違いは明示的ではない。
日本の空港整備は空港整備五か年計画に基づいて行われており、九六年八月現在、第七次空港整備五か年計画が策定中である。
空港整備計画を支える財源措置が空港整備特別会計であり、この空整特会は、航空燃料税や空港使用料等、航空会社を通じて全国の利用者が支払った額を一旦特別会計に受入れ、これを各空港に必要に応じて配分する形になっている。
一般財源による負担はごくわずかであり、空整特会全体としては利用者負担分からなっているが、全国プール制をとっているため、空港間の内部補助が存在する。
空港整備の費用は、第一種空港については空整特会からの支出によって、また、第二種空港と第三種空港については空整特会と地元自治体の支出によって賄われている。
二種、三種空港の空整特会による負担率は表3-2のとおりである。
ただし、成田と新関西については独立した会計になっており、空整特会から出資という形で補助を受けている。
現在実行・計画中の空港整備事業を要約すれば以下のとおりである。
①羽田の沖合展開による拡張工事(九七年春完成予定)②九四年九月に開港した関西空港の全体計画(計画段階)③現在滑走路一本のまま運用中の成田空港の二期工事(計画段階)④ほぼ完成した主要地方空港のジェット化に続く第三種空港のジェット化および地方空港全体の滑走路延長・ターミナル改良工事(実行・計画中)⑤一部残る空港空白地帯における新規地方空港の整備(実行・計画中)空港政策の課題第1章や第2章で示したように、今後の航空輸送市場の特徴は、①規制緩和と競争促進の世界的な流れが一層強まること、②航空輸送量は今後ともコンスタントに増大してはいくか、七〇年代のように爆発的な伸びは期待できないこと、の二点に要約される。
一方、③空港整備は、全国的な航空ネットワークの形成という点ではほぼ目標を達成した段階にある。
したがって、空港政策も、これらを前提として対応が検討されねばならない。
①の観点からは、大競争時代に刈応]得るハブ空港の整備が要請される。
今やアジア諸国との間では、競争は単に貿易財の製品競争に留まらず、空港や港湾などの社会資本を通じての都市間競争の段階にまで入りつつある。
いわゆる「ハブ(拠点)空港間競争」と呼ばれる現象はその典型である。
ハブの流出は、日本が競争力の十分なハブ空港施設を持たないのに対し、アジア諸国では経済力の向上と空港の近代化が急速にすすんでいるからである。
このようなアジア諸国壮の国際競争力に影響をもたらすだけでなく、進境著しい086近隣アジア諸国首都との間の都市間競争を戦っていかなければならない東京の、「経済のハブ」としての地位をおびやかすことになりかねず、有効なハブ空港整備論が検討される次に、②と③の点からは、これまでのように全国一律ベースで単純に容量と数の拡大だけを行っていくのではなく、費用有効度の高い選択的・効率的な空港整備・運営が求められる。
需要が爆発的に伸びた七〇年代ならば、どんな投資も無駄にはならなかっただろうが、安定成長の九〇年代には、過去の飛躍的な経済成長も航空輸送量の伸びも望めない以上、財源確保も容易ではないし、全国的な空港整備が一段落し、地方空港には過大投資の危険性もみられる。
一球方剰利剣州到問言言い判航空輸送がコンスタントに伸びていくことからは、必要な投資、特に溢路投資と国際ハブ競争を視点に入れた投資は十分になされなければならない。
また、これに対応して、過去の右肩上がり経済を前提として設計されている空港整備・運営制度の見直しも必要である。
さらに、③の点からは、社会の高度化と多様化のすすむなか、量の拡大から質の向上に重点を移して行くことも要請される。
航空利用者が家や会社を出てから搭乗口にいたるまでの様々なニーズに的確に対応できる、「使いやすい空港」の整備・運営である。
そこでは旅客や貨物の流れに沿ったサービスの連続性も確保されていなければならない。
具体的には、駐車施設の空港施設との一体的確保、アクセス交通としてのバスのサービス水準向上のための規制緩和と競争の導入、ナースリー施設や免税店などの設置、敏速なチェックインを可能とする工夫、周辺地域の旅客・貨物を空港勢力圏にとりこむためのアクセス交通の確保と地域間高速道路網との接続などが含まれよう。
以上の課題のうち、以下ではハブ競争への対応と費用有効度の高い空港整備のありかたを中心に対応策を考えてみよう。
ハブ競争と首都圏日本をめぐるハブ競争にかかわる空港整備計画の概略は以下のとおりである。
東京(成田・羽田)は、アジア地域において最も大きな地元需要(その都市を起終点とする需要)を有するグローバルーハブであるが、両空港とも非常に混雑している。
羽田では現行処理能力を二三万回に拡大するべく、一九九七年春完成を目指して沖合展開工事が実施中である。
また、成田空港は現在一本の滑走路が供用されているだけであり、二期工事計画で建設予定の新平行滑走路と横風用滑走路は反対闘争によって一五年にわたって棚上げされてきたが、九四年一〇月に反対運動の最大勢力が調停案を受け入れ、一応の合意の糸口が得られた。
ただし、成田の二期工事および羽田の沖合展開が完成しても、いずれ数年の間に容量不足が発生する。
このような状況に対応して首都圏第三空港の計画が議論されているが、調査段階に過ぎない。
また、第三空港は現時点では国内線用として考えられており、首都圏において国際線の容量を拡大する計画は現在のところ存在しない。
阪神地区においては、「日本初、二四時間オープンの本格的な国際ハブ空港」というふれこみで、関西空港が一九九四年九月に開港した。
ただし、そのキャッチフレーズとは裏腹に前途はかなり厳しい。
空港使用料は成田並みに高く、航空会社の不評をかっており、また、成田の三倍を要する一兆五〇〇〇億円の建設費の償還見通しも見直しを迫られて財政的にも窮地に立っている。
容量的には伊丹と併せて、しばらくの間十分な容量を有すると思われるが、二I世紀初頭には二期工事の完成が必要とされている。
また、神戸空港の計画もある。
中部地区と九州地区では、現名古屋空港と福岡空港が容量限界に近づいており、二I世紀初頭には新空港が必要となるとみられ、それに対応する整備計画(中部国際空港計画092と九州国際空港計画)が検討中である。
新千歳空港、新広島空港が開業したのをけじめ、那覇など第二種空港のうち利用量の比較的大きい空港のいくつかにおいて、名古屋や福岡に次ぐ規模の空港整備・拡張が実行中ないし計画中である。
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